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終身雇用制で思うこと・・・・デメリット

終身雇用のシステムを日本はあきらめた方がよいと別の記事で書いた。

http://jirotkz.jugem.jp/manage/?mode=write&eid=4

 

自分の経験からもう少し、デメリットの詳細に述べてみたい。

 

40年も前に、電機メーカに入社して、電子部門の開発部に配属になり、新しい自動車部品の先行開発に従事することになった。

先行開発という仕事は、失敗をする確率が非常におおきく、最終的にカーメーカに採用されて車に搭載されて市場に出て行けるのは限られた幸運の持ち主だけである。

 

先行開発テーマが与えられると、通常最低二年はそれに、多大な労力を使う。

そのテーマが何らかの理由で継続不能に陥ると、別のテーマが与えられることになる。

問題は、技術の継続性である。通常は、新しいテーマが出てくると、当然、コンピテンシーも多少は考慮されるが、手が空いている人がアサインされる可能性が大きい。終身雇用を前提としているので、おのずとこのような、手の空いている人に担当させるという発想になる。

 

これが、終身雇用制の一つの問題点だと思う。

 

本人にとって、全く新しいテーマをあたえられると、場合によってはお勉強から始め、原理を理解しなければいけない。

それから、当該技術の現在の世間相場を知り、作戦を立てる必要がある。

 

問題は、なかなかその相場情報が分からないことである。

気がついたら、とんでもなく他社が進んでいたりする。

やはり、カーメーカが一番、業界の情報をもっている場合が多く、カーメーカにつてを頼って聞きに行く。。

カーメーカから聞くには、”お土産”が必要である。

残念ながら最初から”お土産”をもっていない。

(お土産とは、カーメーカにとって役立つ情報)

 

このようにして土俵に上がるためには、苦労もするし時間がかかる。

 

もちろん、超優秀なエンジニアがいるもので、たちどころに新しい技術を理解して、バリバリ先端のアウトプットを出し始めることできるが、非常にまれである。

 

やはり、ある企業で、不要になった技術は、他で活かせるのが合理的である。

 

必要な技術を有するエンジニアが社内でいなければ、社外から”容易に”調達できるようなシステムを日本として作ってゆくべきである。

 

いつまでも社内の人材をいかに活用するかを悩む場合ではない。

(考えてみれば、自分も、そのような時間をたくさん使ってきた。)

 

時間の無駄であるし、世界的な競争が進んでいる業界では、勝ち残れない。

 

 

 

<END>

 

 

JUGEMテーマ:ひとりごと

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